登山をはじめてから槍ヶ岳に行くまでの15か月間に登った14の山
前回のエントリー『30歳からはじめた登山。登山初心者が山の虜になるまでの経緯 』に多くのアクセスをいただきました。うれしい限りです。
このエントリーの中で"徐々にステップアップ"という項目を書きましたが、では具体的にどの山に登ってきたのか、について本エントリーで補足します。
「登山始めたいけど、どんな山に登ったらいいかな?」という時の参考にしていただければと思います。
前提として、私は登山を本格的に始めた時に住んでいたのは静岡県の東部でした。そのあと、槍ヶ岳へ登る数か月前に神奈川県に引っ越しました。
なので、このエントリーで挙げた山は、静岡県や神奈川県からアクセスしやすい山が多いです。山の特徴も合わせて書きますので、近くに似たような山があれば、その山と置き換えてもらって、山選びの際の参考にしていただければと思います。
三国山(神奈川県・山梨県・静岡県)
三国山
- 標高:1,343m
- 登山口:籠坂峠(標高1,100m)
- 登った時期:登山歴0か月
前回のエントリーに書いたように、登山を本格的に始めてからまず登った山。標高差があまり無いので、登山というよりハイキングといった感じです。実際に『三国山ハイキングコース』という名前のついているルートです。登山を始めるなら、まずはハイキング感覚で登れる山がいいでしょう。
天気が良ければ木々の間から富士山が見える"はず"です。雨の日はブナ林の幻想的な雰囲気を味わえます。
関連エントリー:
網笠山・権現岳(八ヶ岳、山梨県・長野県)
網笠山・権現岳
- 標高:網笠山2,524m、権現岳2,715m
- 登山口:観音平(標高1,580m)
- 登った時期:登山歴1か月
八ヶ岳の一部である網笠山・権現岳に登りました。初めの三国山からするとかなりのレベルアップ。標高差も1,000m以上あります。そして、この日も前回に引き続きの雨w 頂上に登っても全く景色は見えませんでした。周りは真っ白の世界・・・
山登りが2回連続雨だったら嫌いになりそうなところですが、今回も楽しかったです。何が楽しかったかというと、岩場をよじ登ったり、鎖を伝って横へ移動したりする箇所があり、子供のころに戻ってアスレチックで遊んでいるような感覚になれたことです。
楽しかったですが、濡れた岩場は滑りやすく身の危険を感じることもありました。この登山ではベテランの方が一緒にいたので安心できましたが、登山始めて1か月で行くのはちょっと早すぎるかなと思います。難易度は低くないですし、体力もかなり使います。登山始めて3~5回目以降の晴れた日に行くのがいいかと思います。
八ヶ岳からの景色、晴れたらきれいなんでしょうね(^_^;)
ワイナピチュ(ペルー)
- 標高:2,693m
- 登山口:マチュピチュ遺跡(標高2,430m)
- 登った時期:登山歴2か月
このリストにワイナピチュを入れたのはほぼネタですけど、実際に登ったことには違いないのでリストに入れました。
ただ「それほどしんどくなく、絶景が見られる」という点では登山を始めてすぐの段階で行く山の条件としてはいいかもです。雰囲気はかけ離れていますが、「それほどしんどくなく、絶景が見られる」という点では、立山や木曽駒ヶ岳なんかが近いのかなと思います。
関連エントリー:
ワイナピチュ登山 絶景!ワイナピチュから見るマチュピチュ遺跡 - 自力旅 旅のお供はカメラとGPS
鳳凰三山(山梨県)
鳳凰三山
- 標高:地蔵岳2,764m、観音岳2,841m、薬師岳2,780m
- 登山口:夜叉神峠(標高1,380m)、下山口:広河原(標高1,520m)
- 登った時期:登山歴2か月
初の日本アルプス(南アルプス)。初の日本百名山。初の山小屋宿泊。山で色んな経験ができ、「登山してきたぞ!」という感覚になれた山登りになりました。
そして、ワイナピチュを例外とすれば、登山を始めて以来初めてきれいな景色を眺めることができた山登りになりました。
ただ、この登山もベテランの方が一緒にいたので我々は良かったですが、初心者だけで2か月目に行くにはちょっと厳しいかもです。
鳳凰三山・地蔵岳
関連エントリー:
南アルプス・鳳凰三山 登山ルートと下山後の温泉 - 自力旅 旅のお供はカメラとGPS
富士山(静岡県・山梨県)×2
富士山
- 標高:3,776m
- 登山口:須走口五合目(標高1,970m)
- 登った時期:登山歴2か月、登山歴13か月
ご存知、日本一の山。登山を本格的に始める前に一度登っています。
登山を本格的に始める以前に登った時と今回とでは、しんどさが全く違いました。人生二度目の富士登山は余力を持って登りきることができました。さらに一年後に、もう一度富士山に登っています。
前回のエントリーにも書きましたが、富士登山は"頂上まで登ったという達成感"が主な魅力です。天気が悪くて凍えることもありますし、登山客がたくさんいるので、ゆっくりと登山を楽しむことはできないです。景色も単調です。
金峰山(山梨県・長野県)
金峰山
- 標高:2,599m
- 登山口:瑞牆山荘(標高1,510m)
- 登った時期:登山歴3か月
ここも日本百名山です。天気が良かったこともあり、山頂付近の風景が素晴らしかったです。行ったのは9月の終わりでちょうど紅葉が始まったころでした。
登山初心者が日帰りで登るにはちょうどいいと思う山の1つですが、標高差が1000mくらいあるので、体力は必要です。
金峰山
伊吹山(岐阜県・滋賀県)
伊吹山
- 標高:1,377m
- 登山口:三ノ宮神社(標高220m)
- 登った時期:登山歴4か月
生まれて初めて登った山である伊吹山(前回のエントリーに書いた通り、登山を本格的に始める前の学生のときに一度登っています)。やはり、登山を始める以前とこの時ではしんどさが全く違いました。
伊吹山は、標高は1,400m弱とそれほど高くありませんが、標高差があるので登りごたえがある山です。東海や関西の登山初心者が登る山として適していますが、初登山で登るには体力的に厳しいかもしれません。(これが初登山というメンバーがいましたが、登山を楽しんでいる余裕は無さそうに見えました)
宝永山(静岡県)
宝永山
- 標高:2,693m
- 登山口:富士山御殿場口新五合目(標高1,440m)
- 登った時期:登山歴4か月
富士山の"肩"にある宝永山。宝永山からはダイナミックな富士山を見ることができます。この時は御殿場口からアクセスしましたが、富士宮口五合目(標高2,380m)からなら往復4時間ほどで下りてくることができます。ただし、標高は高いので服装には注意が必要。この時も、強風が吹いていてとても寒かったです。
宝永山付近から見た富士山
長者ヶ岳・天子ヶ岳(静岡県・山梨県)
長者ヶ岳・天子ヶ岳
- 標高:長者ヶ岳1,336m、天子ヶ岳1,330m
- 登山口:休暇村富士(標高680m)
- 登った時期:登山歴5か月
登った季節は晩秋。さすがにこの時期だと高い山は寒くて厳しいので、登るのは低めの山になります。
長者ヶ岳・天子ヶ岳への登山は、初心者でも余裕を持って楽しめます。そして、頂上からは富士山のきれいな眺めが見える・・・らしいです。はい、私たちが登った時は曇っていて見れませんでした(;_:)
筑波山(茨城県)
筑波山
- 標高:877m
- 登山口:薬王院(標高320m)
- 登った時期:登山歴5か月
関東の人が登山を始めるならまずはこの山、という候補に入ってくるであろう筑波山。標高が低いので冬でも登れます。むしろ夏は暑すぎて登るのはしんどいでしょう。
私たちは薬王院コースという長めのルートを選びましたが(短いルートでは物足りなさそうだったので)、もっと短いルートなら登山デビューに最適でしょう。もし、ケガをしたり、体調が悪くなったりした場合には、下りにケーブルカーが使えるので安心です。
天城山(静岡県)
天城山
- 標高:万三郎岳1,406m
- 登山口:天城高原ゴルフ場(標高1,050m)
- 登った時期:登山歴6か月
「天城越え♪」で有名な天城山。12月でも登ることができました。天気の良い日だったので、ちゃんと厚着をしていけば、さほど寒く感じませんでした。霜の降りた登山道を歩くのも、おもしろかったです。難易度は高くありません。
沼津アルプス(静岡県)
沼津アルプス
- 標高:鷲頭山392m
- 登山口:多比峠登り口(標高0m)、下山口:黒瀬バス停(標高0m)
- 登った時期:登山歴6か月
真冬の登山にオススメの山です。標高は400mにも満たないですが、起伏が激しく、鎖を伝って進む場所もあるので、登山の経験を積むには良いコースです。景色も美しいです。富士山や駿河湾を一望できる場所もあります。また、沼津アルプスを全部ではなく一部だけ歩くこともできるので、体力&経験値に合わせてコース設定できるのも良いです。
そして、登山後に沼津港へ行って海の幸を味わえる、これがオススメする一番の理由です♪
沼津アルプスから見た富士山と駿河湾
幕山(神奈川県)
幕山
- 標高:626m
- 登山口:五郎神社(標高70m)
- 登った時期:登山歴9か月
こちらも冬に登れる山。ベストシーズンは梅の季節です。幕山には梅林があり、2月下旬頃には満開の梅を見ながらハイキングを楽しむことができるでしょう。私が行ったのは3月下旬で残念ながら梅の季節は終わっていました。
幕山のメリットは、下山後に湯河原温泉を楽しめることでしょう。上述の沼津アルプスもそうですが、冬の登山は、登山とは別の楽しみと組み合わせると、満足度アップです。
櫛形山(山梨県)×2
櫛形山
- 標高:2,052m
- 登山口:みはらし台(標高1,320m)
- 登った時期:登山歴12か月
アヤメで有名な櫛形山。ベストシーズンの6月にはアヤメが咲き乱れていてとても美しい、との情報。というわけでアヤメを見に行ったのですが、時期がちょっと早かったからか、咲いているアヤメは見ることはできませんでした。
そして、この約3週間後に、アヤメを見にもう一度訪れました。しかしながら、咲いているアヤメはごくわずか。どうやら、シカの食害によるアヤメの減少が深刻のようです。残念でした。。
以上が、15か月間に登った14の山です。
富士山、櫛形山には2回登っているので、1年ちょっとの間に16回も登山に出かけていたことになります。登山をはじめてから槍ヶ岳へ登るまでの期間は短かったですが、回数はけっこうな数を経験していたことになりますね・・・