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自力旅 旅のお供はカメラとGPS

ランニング、登山、自転車、街歩きなど、「自力」で楽しむアクティブな旅。国内&海外の「自力旅」を写真とGPSで記録していきます。

ANAとJALの羽田−アメリカ線のスケジュールが決定。今後のANAとJALの棲み分けについて考えてみる

移動手段
f:id:tabi_light:20160718213912j:plain 6月の終わりから7月の初めにかけて、ANAとJALの羽田−アメリカ線のスケジュールが発表になりました。発表されたスケジュールを眺めつつ、この2つの航空会社は今後どのようになっていくのだろう、、、と思いを巡らせてみました。

2016年秋以降のANAとJALの羽田−アメリカ線のスケジュール

何度かこのブログでも触れてきましたが、今年の10月末から昼間時間帯に羽田からアメリカへの便が飛ぶようになります。そして、先月末にはANAが今月に入ってJALが秋以降の羽田−アメリカ線のスケジュールを発表しました。

まずは、就航地を確認してみましょう。

航空会社 現状 2016年秋以降
ANA ロサンゼルス(a)
ホノルル(a)
ニューヨーク
シカゴ
ホノルル
ロサンゼルス(a)
JAL サンフランシスコ(a)
ホノルル(a)
サンフランシスコ
ホノルル

(a):深夜早朝時間帯

このブログでは2月に就航地予想をしてみましたが、ANAは予想通り、JALはニューヨークが間違いで現状深夜早朝枠で飛ばしているサンフランシスコのまま、という結果になりました。

jiriki-tabi.hatenablog.com

邪推ですが、本当はJALはサンフランシスコではなくてニューヨークに飛ばしたかったのではないのかなと思います。羽田−ニューヨークが新規路線にあたるとして却下されたのではないかと(JALは、破綻後の公的支援の制限により2017年春まで新規路線を開設できないルールになっています)。

JALとしては辛いところですね。サンフランシスコ線ならむしろ深夜早朝枠のままの方が利便性を提供できていたような気がするのですが、、、

JALのスケジュール

そのJALの変更前後のスケジュールを比較してみます。

秋までのスケジュールがこちら。

発地 発時刻 便名 着時刻 着地
東京羽田 00:05 JL2 17:45(前日) サンフランシスコ
東京羽田 23:40 JL80 12:15 ホノルル
発地 発時刻 便名 着時刻 着地
サンフランシスコ 01:55 JL1 04:45(翌日) 東京羽田
ホノルル 18:50 JL89 22:15(翌日) 東京羽田

下記が発表されたJALのスケジュールです。

発地 発時刻 便名 着時刻 着地
東京羽田 19:45 JL2 12:05 サンフランシスコ
東京羽田 22:55 JL80 11:00 ホノルル
発地 発時刻 便名 着時刻 着地
サンフランシスコ 15:55 JL1 19:20(翌日) 東京羽田
ホノルル 14:45 JL89 19:50(翌日) 東京羽田

※サンフランシスコ線は11月6日からの時刻。10月30日〜11月5日はサンフランシスコ発着が1時間早い

www.travelvision.jp

ホノルル線は、羽田着が早くなり便利になったと言えるでしょう。家へゆとりをもって帰れるようになりますから。

一方で、サンフランシスコ線の秋以降のスケジュールは微妙ですね。羽田発19時台だと仕事を定時に終えてからだと間に合わない感じですし、羽田着も19時台で首都圏の人はいいですが国内線への同日の乗り継ぎはほとんどできません。

秋までは深夜発早朝着で、ふつうの観光客には辛いスケジュールですが、時間を有効に使いたい人にとってはこの上ないスケジュールでした。地方への同日乗り継ぎもあらゆる行き先で可能でしたし。

JALにとって、羽田のアメリカ線が昼間時間帯に開設されたメリットはほとんど無かったんじゃないかなと思います。ANAには大きなメリットがあることを考えれば、むしろ深夜早朝枠のままでよかった、、というのがJALの本音ではないでしょうか。

ANAのスケジュール

羽田−アメリカ線の昼間時間帯開設のメリットを十分に享受した方のANAの変更前後のスケジュールです。

変更前の現状がこちら。

発地 発時刻 便名 着時刻 着地
東京羽田 00:05 NH1006 17:55(前日) ロサンゼルス
東京羽田 22:55 NH1062 11:40 ホノルル
発地 発時刻 便名 着時刻 着地
ロサンゼルス 00:55 NH1005 05:00(翌日) 東京羽田
ホノルル 18:50 NH1061 22:15(翌日) 東京羽田

そして秋以降はこちら。

発地 発時刻 便名 着時刻 着地
東京羽田 10:20 NH110 09:00 ニューヨークJFK
東京羽田 10:50 NH112 07:40 シカゴ
東京羽田 22:55 NH106 15:50 ロサンゼルス
東京羽田 21:55 NH186 10:05 ホノルル
発地 発時刻 便名 着時刻 着地
ニューヨークJFK 16:55 NH109 21:10(翌日) 東京羽田
シカゴ 16:15 NH111 20:30(翌日) 東京羽田
ロサンゼルス 00:05 NH105 05:05(翌日) 東京羽田
ホノルル 13:10 NH1061 17:25(翌日) 東京羽田

※ニューヨーク・シカゴ・ロサンゼルス線は11月6日からの時刻。10月30日〜11月5日はアメリカ発着が約1時間早い

www.ana.co.jp

ニューヨーク線、シカゴ線については、こちらのエントリーに書いた通りです。スケジュールもほぼ予想通り。

jiriki-tabi.hatenablog.com

首都圏の中心及び西部の人にとっては成田から羽田に移り便利になり、地方の人にとっても現状よりは便利になります。また、ニューヨーク・シカゴと一部のアジア都市との間の移動が、成田経由に加えて羽田経由が追加されます。

ホノルル線は、JALと同じように羽田着が早くなり今よりも便利になります。加えて、ANAの場合には17時台に羽田着なので、多くの国内線に乗り継ぐことが可能になります。

そして、引き続き深夜早朝枠で運行するロサンゼルス線は、ほぼ現状通り。JALのサンフランシスコ線とは違って、時間を有効に使いたい人にとって便利なスケジュールのままで運行することが可能です。ロサンゼルス行きの時刻が早くなり、現地に1時間ほど早く着けるのはさらに便利になったと言えるかもしれません。

非の打ち所がないスケジュール設定ですね。ここまできれいだと、そりゃ予想も当たるわけです。。

ANAは羽田−クアラルンプール線を開設。成田−ホーチミン線も増便へ。

JALが来年の春に"復活"するまでに、路線を広げまくっておきましょう、ということなのか、アジアへの路線の開設と増便が発表されています。

www.ana.co.jp

発地 発時刻 便名 着時刻 着地
東京羽田 00:05 NH885 06:35 クアラルンプール
成田 19:30 NH833 00:30 ホーチミンシティ
発地 発時刻 便名 着時刻 着地
クアラルンプール 14:15 NH886 22:05 東京羽田
ホーチミンシティ 07:30 NH834 15:10 成田

ツイッターで以下のようにつぶやいてしまいましたが、よく考えると羽田朝着は飛行機の運用にとても無駄ができてしまいますので、夜着が妥当です。

以前のエントリーで、

・羽田−香港深夜便のデイリー化
・羽田−ホーチミン線の深夜早朝帯での開設(ベトナム航空との提携も決まったしね!)
・ニューヨーク線の羽田1往復+成田2往復=3往復化(3往復目のニューヨクの空港はJFK空港ではなくニューアーク空港だったりする?)
あたりは近いうちに起こりえそうです。 ANAが羽田−ニューヨーク線・シカゴ線を開設するメリット - 自力旅 旅のお供はカメラとGPS

と書きましたが、半分当たっているような当たっていないような。

スケジュールから考えて、羽田−クアラルンプール線のメインターゲットは首都圏の人でしょうが、アメリカ線との乗り継ぎ需要も期待できるからの開設ではないでしょうか。羽田→クアラルンプールへはニューヨーク・シカゴ線から、クアラルンプール→羽田からはロサンゼルス線へ乗り継ぎ可能です。クアラルンプールとニューヨーク・シカゴ・ロサンゼルスとの間は成田経由で往復の乗り継ぎが可能なことから、一方方向だけですが便の選択肢が増えることになります。

以前に書いた通り、乗り継ぎ需要が増えれば、路線の新規開設や増便がされて、結果的に日本発着の旅行者も便利になる、ということが起こってきているのだと思います。ANAには、これからも引き続き、乗り継ぎ需要を獲得して、路線を広げていってもらいたいです。

ANAとJALの今後

ANAは、JALが破綻後で路線開設が制限されている間に、一気に路線網を広げたなという印象があります。特に、アメリカとアジアとの乗り継ぎ需要を狙った拡大が目に付きました。今のところは、この拡大が順調にいっているようですね。

北米とアジア(その中でも特に東南アジア)との移動の乗り継ぎの中心(いわゆる『ハブ空港』)として、東京は絶好の位置にあります。これをうまく利用していこうというのがANAの戦略です。上でも書いたように、ANAには乗り継ぎ需要をこれからもどんどんと獲得していってもらって、「太平洋を越えるならANA」と思われるような世界を代表する航空会社になっていってもらいたいです。

一方のJAL。来年の春から、路線開設などの制限が外れ、今よりは自由に戦略を取ることが可能になるでしょう。

でも、これまで税金を免除されてきたおかげで貯まった資金を元手に、ANAと真っ向勝負を仕掛けるというのは止めてもらいたいところですね。日本の航空会社同士で戦っている場合じゃありませんから。

ANAが世界を代表する航空会社を目指すなら、JALは「日本と言えばJAL」というような航空会社を目指すのはどうでしょうか。JAPANの名を冠する航空会社として。

日本人にとって一番身近な航空会社、あるいは海外の人向けには日本に行くならJALと思わせるような、日本のおもてなしの精神あふれる航空会社を目指してみてはどうかなと。

そのつもりかどうかは知りませんが、JALはANAと比較して地方から海外への移動を重要に考えているように思います。関空からロサンゼルスへ飛ばしていますしね。

羽田の国際線が思うように開設できないなら、いっその事、関空を第2のハブ空港として育てていく、くらいの割り切りがあってもいいかと思います。十分に採算が取れるようになるまでは時間がかかるかもしれないですが、どうせ税金を免除されて得たお金なので、地方の振興に少しは役立ててもいいものかと。。。もし、そうなったらJALを応援したくなりますね。

ま、こんな感じで、ANAとJALにはうまく棲み分けをしていってもらいたいです。現在の需要を奪い合うのではなくて、新たな需要を作り出すイメージで。そうなれば、人やモノが日本に集まることになり、落ちていくばかりの日本の地位が、少しは回復する可能性があるのではないかなと思います。