羽田−アメリカ線の路線が徐々に明らかに。ANAはニューヨーク、シカゴ。ハワイアンはコナへの直行便
羽田−アメリカ線の枠配分の進捗
今年2016年の10月から昼間時間帯にも羽田からアメリカへ飛行機が飛ぶようになります。昼間時間帯での羽田−アメリカ線が開設されることが決まった2月には、どの路線が就航するかを予想してみました。
あれから3か月ほど経ち、実際に就航する路線が決まってきました。現在までで決まった就航先(確定はしていないがほぼ確実なものも含む)は下記の通りです。
航空会社 | 予想(2月時点) | 現時点(5月)で決まった就航先 |
---|---|---|
ANA | ニューヨーク シカゴ ホノルル ロサンゼルス(a) |
ニューヨーク シカゴ ホノルル ロサンゼルス(a) |
JAL | サンフランシスコ ホノルル |
未定(2枠) |
デルタ | ニューヨーク ロサンゼルス |
(ロサンゼルス ミネアポリス アトランタ を申請中) |
アメリカン | ロサンゼルス ダラス |
(ロサンゼルス ダラス を申請中) |
ユナイテッド | サンフランシスコ | (サンフランシスコ ニューアーク を申請中) |
ハワイアン | ホノルル | コナ/ホノルル(a) (さらに ホノルル を申請中) |
(a):深夜早朝時間帯分
日本側は、想定通り、昼間枠はANA 3、JAL 2、深夜早朝枠1はANAに配分されました。
アメリカ側は、まず深夜早朝枠が決定。申請したのがハワイアン航空1社のみということで、深夜早朝枠はハワイアンへ渡ることになりました。まさか1社のみだったとは。。チェック不足でした。。。
アメリカ側の昼間枠は、現在各社から申請が出揃って、選考中な感じ。各社の申請路線を見ると、デルタのミネアポリスは意外でしたが、その他はまあまあ想定通りな感じです。
ANAが羽田からニューヨーク線・シカゴ線を開設へ
で、早速ANAは、羽田からニューヨーク線・シカゴ線を開設することを発表いたしました。
北米路線としては、今年2月の日本・米国航空当局間協議において新たに羽田空港の昼間時間帯(06:00~23:00)における日本~米国間の運航が可能となったことを受け、2016年ウィンターダイヤ(2016年10月30日~)より、羽田=ニューヨーク線及びシカゴ線に就航します。羽田を朝に出発して夜に帰着することにより、現地滞在時間を長く確保できる、利便性の高い運航ダイヤを予定しております。
北米及び中南米へのネットワーク拡充について|プレスリリース|ANAグループ企業情報
これで、ANAは秋以降、羽田からアメリカへはニューヨーク、シカゴ、ホノルル、ロサンゼルス(深夜早朝枠)へ飛ばすことになります。
ANAの路線は予想が当たったことになりますが、誰でも当てられるような予想でした。ANAは現在、成田からニューヨークとシカゴへはそれぞれ2往復飛ばしています。成田からの2往復のうち1往復を羽田に移すと考えれば、羽田からの新規路線がニューヨークとシカゴになるというのは至極当然の話です。深夜早朝枠で現在運行中のロサンゼルス線は羽田発が深夜で、一方の羽田着は早朝。一部のユーザーには使いやすいはずで、深夜早朝枠でのロサンゼルス線は現状維持が妥当だと考えていました。ホノルル線については、今後この路線にA380を投入しようとしている注力路線なので、この路線も継続だと思いました。昼間枠へ移すことで、ホノルル→羽田便から日本国内の各空港への乗り継ぎが便利にもなります。
羽田から新たにニューヨーク、シカゴへと飛ばすANA。都心に近い羽田から飛ぶようになるから、利用者が便利になる、確かにそうですが、話はそんなシンプルなものではないと思っています。羽田からのニューヨーク、シカゴ路線の開設は、ANAとその利用者にとってもっと大きなメリットにつながるんじゃないかなーと考えてます。このあたりの話は次回のエントリーに回します。
ハワイアン航空のコナ線
一方のアメリカ側では、深夜早朝枠でのコナへの就航が発表されました。
ハワイアン航空(HAL/HA)は、ハワイ島コナから羽田への乗り入れを10月以降に深夜便で開始する。米国運輸省(DOT)が路線開設を承認したと現地時間5月13日に発表した。
ハワイアン航空、羽田-コナ就航へ 10月以降
コナは、ハワイ島にある空港。以前、JALが成田から直行便を飛ばしていましたが、運休。現在では、ハワイ島に行くためには、ホノルルを経由しなければなりません。ハワイアンのコナ就航は、ハワイ島で観光業に関わっている人たちやハワイ島愛好者には朗報でしょう。
ただ、昼間枠1枠もハワイアンのホノルル線になる可能性があり、もしそうなるとちょっと羽田からの路線がハワイに偏るよなーと個人的には思います。おそらくJALも羽田−ホノルル線を維持するはずなので、日本、アメリカ双方で昼間枠+深夜早朝枠の12便中4便がハワイ路線になります。せっかくの貴重な枠なので、様々な就航先が羽田に集まって欲しいなと一人の旅好きとしては思います。
ハワイアンが深夜早朝枠を独占できたのは、アメリカ側にとっての深夜早朝枠の使いにくさのせい。ひと工夫すればもうちょっと上手く深夜早朝枠を使えそうなのにと思うのですが。。。このあたりの話も別のエントリーで語っていきたいです。
残るはJALとアメリカ側の昼間枠の路線
昼間枠2便が割り当てられたJAL。現在運行中の深夜早朝枠も2便なので、そのまま2便を移すか、サンフランシスコ、ホノルルをどちらかやめて新たな路線を開設するかのどちらかになります。縛りにより新たに開設ができないという話もあるので、そのまま移すということになってしまうのかもしれません。JALとしてはサンフランシスコよりもニューヨークへ飛ばしたいと考えていると思うのですが。。ドル箱路線であるニューヨーク路線へ羽田から飛ばさなければ、この路線でANAに対して大きなビハインドを背負うことになってしまいますからね。
アメリカ側の昼間枠は、順当なら、4枠分は現在運行している深夜早朝枠4枠分からの移行になるかと。デルタとアメリカンのロサンゼルス、ユナイテッドのサンフランシスコ、ハワイアンのホノルルです。ただ、5枠中2枠がロサンゼルスというのも偏っているので、ひょっとするとロサンゼルスはデルタが認められて、アメリカンはダラスが認められるという可能性もあるかもしれません。ハワイアンが昼間枠も1枠取るとなると、昼夜合わせて2枠獲得。ハワイアンにとって大きなプラスになるかもしれないですね。新規の1枠分は、、、デルタのミネアポリス??
10月末まで残り5か月。そろそろ残りの路線も決まってくる頃かと思います。僕はアメリカにはあまり興味は無いのですが、それでもいつかどこかのタイミングでニューヨークへ行ってみたいですし、ロサンゼルスにいる知人にも会いに行きたいです。うまく羽田線を活用していきたいです。