街とイチゴと海と・・・膝の痛みと向かい風。静岡マラソンの記憶
前のエントリーでは、地方のマラソン大会の魅力について書きました。一方で、都市部の大規模なマラソン大会にも、「大イベントに参加した感がある」「普段走れない車道を走って、いつもの街を違った角度から楽しめる」などの魅力があります。
毎年3月に行われる静岡マラソンは、そんな地方と都市部のマラソン大会の両方の魅力を味わうことのできる大会です。
私は、今年の3月に静岡マラソンに参加してきました。その時の様子について紹介したいと思います。
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本日の10時から来年3月に行われる静岡マラソンの参加申込が始まりました。
東京マラソンとは比べものにならないでしょうが、そこそこ人気がありそうなので、数日中には定員に達するのではないでしょうか。
この静岡マラソンのサイトを見ながら、今年の3月に参加したこの大会のことを思い出していました。
冒頭で、静岡マラソンは"地方と都市部のマラソン大会の両方の魅力を味わうことのできる大会"と書きました。
しかし、今年の静岡マラソンで、私はそんな魅力を感じる余裕はありませんでした。
正直、私の中にある静岡マラソンの思い出は、決していいものではありません。
とにかく苦しかった。。。
スタートは静岡の街の中心
2014年3月2日、朝。
私は、静岡駅からすぐそばのところにある駿府城公園にいました。
この公園が静岡マラソンの参加者の集合場所なのです。
駿府城公園は、家康が将軍職を秀忠に譲ったあとに住んでいた駿府城の跡地を利用した公園です
この日の朝の天候は雨。
強い雨が降っていました。
3月初めの雨は冷たいです。
走る前から憂鬱な気分。。
8:00頃、駿府城公園から静岡市役所前の御幸通りに移動。
静岡マラソンのスタート地点です。
スタート地点の市役所前。雨の中、スタートを待っています(-_-)
そして、8:20、静岡マラソンがスタートしました。
この静岡マラソンは、今年(2014年)から始まった大会です。
昨年まで駿府マラソンという名前で、ハーフの距離などが設定されていました。
それが、2015年に家康が亡くなってから400年を迎えるのを記念した『徳川家康公顕彰四百年記念事業』の一環として、名前を『静岡マラソン』と改称して、フルマラソンの大会として新たに開催することにしたそうです。
この記念すべき第一回の静岡マラソンのフルマラソンの部にはおよそ12,000人がエントリーしたそうです。
実際、大勢の人に囲まれながらのスタートになりました。
このスタートのあたりでは、イベントに参加している感がわいてきて、雨で沈んでいたテンションもかなり上がってきました♪
スタート後、しばらくは静岡市の街の中を走ります。
片側2車線もある広い道路のど真ん中を走るのはなかなか気持ちいいです。
スタートして、30分くらい経った頃、幸運なことに雨が止みました。
ますますテンションが上がります。
さあ、これからランを楽しむぞ!と。
そして、20km地点までは、この楽しいモードで進んでいきました。
20km地点までは・・・
"給いちご所"付近で膝に異変
スタートから順調なペースで20kmを走ってきました。
コースは海沿いの国道150号線に入っていました。
このあたりで、異変が。。
徐々にですが膝に痛みを感じ始めました。
実は、このマラソン大会の約半年前の2013年の11月、登山の下りで膝を痛めました。
医者には行っていないのではっきりとはわかりませんが、おそらくは腸脛靭帯炎、いわゆるランナーズニーっていうやつです。
腸脛靭帯炎は、別名「腸脛靭帯摩擦症候群」や「ランナー膝」、「ランナーズニー」とも呼ばれ、腸脛靭帯に炎症が起きている病状を指します。ランナーズニーはランニングによる膝の関節周辺の障害全般の総称として使われることもあります。
去年の秋には、各地でマラソン大会に参加したり山へ登ったりと膝を酷使していたので、それが11月の登山の下りで限界に達したということでしょう。
発症してから半年くらい経って良くはなっていましたが、長距離を走るとまた発症する可能性が十分ある状況でした。
そして、その痛みが20km地点で出てきてしまいました。
痛みを感じながら走り続け、到着した21km付近にある給水所。
ここには、山盛りのイチゴが置いてありました!
Strawberry | Flickr - Photo Sharing!
このあたりの地区は『石垣いちご』で有名。
沖縄の石垣島は全く関係なく、斜面で石垣を利用して栽培しているから『石垣いちご』と呼ばれているそうです。
給水所で気が済むまで、いちごを食べられます。
でも、あんまり食べると、お腹の調子が悪くなりそうなので、ほどほどに(^_^;)
膝に痛みが増す中、ほっと一息できる休憩タイムでした。
雨と風の海沿いの道、痛みをこらえて"歩き"続ける
給いちご所付近をすぎ、膝に痛みを感じながら前へ進んでいましたが、ここでさらなる試練がやってきます。
雨と風。
レーススタート直後に一旦止んだ雨が、再び降り始めました。
そして、今度は強い風と共に。
最悪なことに向かい風です。
顔と体をめがけて雨が前から降ってくるのです。
海沿いの道は、遮るものが無いので、風が容赦なく吹き付けます。
晴れていれば眺めがよく気持ちいいだろうこの道ですが、この日はただただつらいだけの道。
そして、この眺めのいい道を長く走ってもらおうとの好意からのコース設定なのか、この海沿いの道の途中で2回の折り返しが設定されていました。
行って、戻って、また行って。
東風なので、2回ある『行って』の部分が向かい風なわけで(T_T)
鬼のようなコース設定だとこの日は感じました(・_・;)
この"折り返しコース"のあたりで、膝も限界。
走れなくなってしまったので、歩いてどうにか前へ進んでいきました。
制限時間との戦い
静岡マラソンのフルマラソンの部には、5時間半という制限時間が設定されています。
海沿いの折り返しゾーンのあたりで残り10kmを切った時、制限時間まで1時間半ほどしか残っていませんでした。
ゆっくり歩いていては間に合いませんが、ところどころ走れればギリギリ間に合う時間です。
もうあきらめてリタイアしようかと何度も思いましたが、「頑張れば制限時間に間に合うかも」という気持ちがリタイアを躊躇わせました。
ようやく強風ゾーンを抜け、コースは住宅地への中へと入っていきました。
相変わらずの膝の痛みですが、だましだまし走っています。
走ったり歩いたりですがどうにか制限時間内に間に合うペースで進んでいくことができました。
辿り着いたゴール。感動している余裕は無く
そのまま走ったり歩いたりを繰り返しながら、どうにかゴールへ辿り着きました。
タイムは5時間23分53秒。制限時間の6分前のゴールでした。
ゴールにたどり着いても、感動している余裕などありませんでした。
もうこれで終わったんだ、という安堵感のみ。
フルマラソンを完走したのが初めてではなく3回目ということもあったとは思いますけど(^_^;)
帰りに熱海に立ち寄り駅前温泉へ
マラソンを走り終え、静岡から神奈川まで在来線で帰りました。
その帰路の途中、温泉で少しばかり疲れを癒そうと熱海で下車しました。
遠くまで歩くほどの元気はなかったので、駅からすぐのところにある熱海駅前温泉へ。
この温泉は、高校生の頃、青春18きっぷで旅しているときに立ち寄ったことがありました。
およそ15年ぶりです。
熱海駅前温泉
15年前から変わらない"古めかしさ"のある熱海駅前温泉。
湯が熱かった(笑)
ゆっくり湯に使って、疲れを癒そうと思っていたのですが、1分も浸かっていられませんでした(>_<)
GPSの記録
今年3月に走った第1回の静岡マラソン。
膝の痛みと悪天候、このどちらかが無ければ楽しめたと思いますが、二重苦はさすがにつらすぎでした。
来年もこの静岡マラソンにエントリーしようか迷いましたが、能登和倉万葉の里マラソンに参加することに決めたので、こちらは諦めました。
来年は晴れると良いですね!