前回の記事で、サグラダ・ファミリアの完成は2026年の予定と書きました。
その完成時の姿を、「ガウディの伝言」という本を読んだときに知り、衝撃を受けました。
この本についての記事はコチラ
今の姿とは、全然印象が違う・・・。
今のサグラダ・ファミリアといえば、この4本の塔の印象が強いと思います。
しかし、これ「門」あるいは「入り口」。
サグラダ・ファミリアを構成するごく一部でしかありません。
正確には「ファサード」なので、建物の正面という意味になります、、、
現在あるのは、東側の「生誕のファサード」と西側の「受難のファサード」。
それぞれが4本の塔からできているので、計8本の塔があるわけですが、これが完成時にはなんと18本の塔からなる建物になる予定です。。
しかも、現在あるファサードの塔の高さが107mであるのに対し、完成時に建物の中央にそびえることになる「イエスの塔」の高さは170m!!
その完成時の模型が、サグラダ・ファミリアの地下にある博物館に展示されています。
どうでしょう。
今の”メイン”であるファサードですが、あまり目立たなくなってしまいます。。
まさに「門」という印象です。
サグラダ・ファミリアでは、 完成時のイメージを動画で公開しています。
塔がにょきにょきと生えてくる映像は、見ていておもしろいです。
そしてやはり、完成した姿は、今の姿とはまったく印象が違ってみえます。
2026 We build tomorrow | Construïm el demà ...
サグラダ・ファミリアのYouTubeチャンネル:Basílica de la Sagrada Família - YouTube
こんな壮大な建物を100年も前に考えていたガウディ。
ガウディは、さらに、完成時にこの建物にある”仕掛け”を施すことを考えていました。
そのアイデアとは、この聖堂自体を大きな大きな楽器として機能させることです。
上述の塔の中にあわせて84もの鐘を吊るし、その鐘の音でメロディーを奏でるという発想です。
そして、サグラダ・ファミリアは、楽器としての機能のため、音が効果的に響くような構造に設計されています。
塔にある”空気の抜け穴”も、街に音楽が響き渡るように設計されています
サグラダ・ファミリアを楽器にするという発想そのものがすごいですが、さらにガウディすごいのが技術の進歩を見通していたことです。
塔に鐘を吊るして、それを鳴らすことはできたでしょうが、大きな建物のあちらこちらに配置させた84の鐘をシンクロさせて、メロディを奏でる方法は、100年前では想像がつかなかったでしょう。
ガウディは、この聖堂が完成するころには、離れた場所にある鐘の動作を制御する技術が出来上がっていると確信していたのです。
たしかに、今の技術だったら、簡単にできるでしょう
ガウディの頭の中で響いていた音楽が、実際にバルセロナの街に響き渡る日は来るのでしょうか。
いつの日か、そのメロディを聴いてみたいです。