自力旅 旅のお供はカメラとGPS

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槍ヶ岳登頂の前日に落石事故。槍ヶ岳山頂へはヘルメット着用で - 槍ヶ岳・笠ヶ岳登山(12)

北アルプス登山2日目の夕刻に槍ヶ岳山荘付近で見かけたヘリコプターは救助ヘリでした。山荘に着いてから周りの人に話を聞くと、槍ヶ岳で落石事故があり、けが人が出たとのことでした。

 

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槍ヶ岳山荘へ、最後の急坂をフルパワーで登る - 槍ヶ岳・笠ヶ岳登山(11) - 自力旅 旅のお供はカメラとGPS

 

我々が槍ヶ岳山荘に到着したとき、救助ヘリが着陸を試みていました。

 

槍ヶ岳山荘前には(緊急用の?)ヘリポートがあります。 

前の記事に、ヘリが一度去って、また飛来してきたことからもわかりますが、ヘリは何度もこのヘリポートへの着陸を試みていたようです。

 

我々が到着したときも、もう一歩で着陸できる、というところまで接近したのですが、結局着陸できませんでした。

この日の午後は槍ヶ岳が霧で覆われるような悪天候。風が強かったのか、ヘリが安定してホバリング*1できていないようでした。

 

結局、日没が迫り、ヘリはこの日の着陸を諦めたようで、遠くへ去っていきました。

つまり、けがをした方は山小屋で一晩過ごすことになりました。非情と言えば非情ですが、やむを得ないのでしょう。ヘリが墜落するようなことがあったら大変ですから。

 

負傷した方の容態については、救助ヘリが来るくらいなので、緊急を要するものだったのでしょう。

話を人から聞いたところによると、頭を強く打った様子で、かなり出血があったみたいです。生死を彷徨うような状態ではないものの、負傷した箇所が頭部ということでヘリを呼んだ、との情報もありました。

 

翌朝、救助ヘリが再びやってきました。

この日の朝は天候が安定しており、今度は一度で着陸に成功し、負傷した方が運ばれて行きました。

 

 

 

その後、負傷した方がどうなったかはわかりませんが、無事だったことを祈っています。

 

落石事故の内容 

槍ヶ岳山荘から山頂へは、鎖やはしごをつたって岩場を登っていくルートです。

そして、その岩場には、小さな石や岩の塊がたくさん落ちています。

この石が上から落ちてきて不幸にも当たってしまったようです。

現場を見ていたわけではないので詳しくわからないのですが、石が直接当たってけがしたわけではなく、石が当たりその衝撃で滑落し、岩で頭を打った、というような話を聞きました。

 

石の大きさも定かではありませんが、ひょっとすると小さな石だったかもしれません。しかし、小さな石でも高いところから落ちてきたものであれば、当然その威力は高まります。

おそらくは、上を登っていた人が落とした石なのでしょう。その人に悪気があったとは到底思えません。踏ん張った時に足で落としてしまったのでしょうか。ひょっとするとその人は石を落したことにすら気づいていないかもしれません。

ちょっとしたことが大きな事故になりうるというのが、登山の怖さです。

 

槍ヶ岳山荘でヘルメットをレンタル

槍ヶ岳へ登る前日に落石事故があったという事実に我々は衝撃を受けました。

とはいえ、せっかくここまで来たので、槍ヶ岳登頂をあきらめるということは考えませんでした。

 

落石事故があった際に、身を守ってくれるものの一つとして登山用ヘルメットがあります。上からの石が頭部を直撃した場合、あるいは滑落したときに岩で頭を打った際に頭部を保護してくれます。

 

ちょうど、槍ヶ岳山荘ではヘルメットのレンタルを開始したばかりでした。レンタル料金は500円。

ヘルメットはかさばるので、このレンタルサービスはとてもありがたいですね。

 

 

7月14日 | 槍ヶ岳山荘スタッフブログ - 槍ヶ岳山荘グループ -7月14日 | 槍ヶ岳山荘スタッフブログ - 槍ヶ岳山荘グループ -

 

結局、槍ヶ岳山荘でこのヘルメットをレンタルして、槍ヶ岳へ登ることにしました。

もちろん、ヘルメットをかぶっていれば安心というわけではありませんが、もし落石事故にあった場合に、助かる確率はずいぶんと上がるでしょう。

 

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槍ヶ岳では、運よくヘルメットを借りることができましたが、ヘルメットを借りれる山小屋なんて稀ですよね。

今後、岩場のあるような山に行く際には、ヘルメットを購入して、持参していこうと思います。

 

 

 

日没の危機と落石事故。

登山は色んな危険が存在するので、十分すぎるほどの安全対策をして臨むべき、ということを改めて学んだ1日になりました。

 

 

*1:ヘリが空中で一時停止すること